大学進学。短大(community college)から4年制大学への編入を選んだ理由

今回は、私が辿った経路を紹介しつつ、こういう経路もあるんだとお伝えできればと思います。プロフィールでもお伝えしていますが、私は現在NY市立大学の工学部で環境工学(水資源)を勉強しています。

いきなり今の大学へ入学したのではなく、同じくNY市立の短大(community college) に入学、卒業後、今の大学へ編入しました。

なぜこの道を辿ったかをお伝えします。ただ、これはあくまでも New York Cityでのお話になりますので、同じアメリカでも他州では多少の違いがあるかもしれません。

もし他州の大学への留学をお考えでしたら、その州での、その市でのルールをお調べ下さい。

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まずは簡単に短大と4大の違いから

2年生大学(短大) ‐ community college

community college は地域に住む誰もが学べるようにと設立された公立の施設であり、その為入学の難易度も4年制大学よりも低く、授業料も低く設定されています。

とはいっても、私たち留学生はTOEFL ibt のスコアが必要になります。学校によって必要な点数が決まっていますので、入学選考を申し込む前にその点数をパスする必要があります。必要スコアが何点なのかは、インターネット等で調ベル事ができます。

日本の高校からの進学される場合、高校の時の成績表が必要になります。日本の大学からの編入の場合でも、今までの大学での成績表は必要になります。履修した授業によっては、単位をアメリカの大学へ移すこともできます。

私の場合は日本で英米文学科を卒業しているため、その成績表を提出しました。短大では理系学部へ出願していたのですが、それでも3つ程単位を移す事ができました。移した単位の授業はこちらで再履修する必要が無い為、その分取る授業が減ることになります。

入学時に何を具体的に勉強したいかまだ決まっていなくでも大丈夫です。入学後に簡単に学部は変更できます。ただ、気を付けなければいけない場合は、編入を考えているときです。

短大には4年制大学へ編入制度があります。編入を考えている学生は編入を前提とした授業カリキュラムがそれぞれの学科ごとに設定されています。そのカリキュラム通りに授業を履修する事で、4大に編入する際にそれらの単位と成績を移す事ができます。そうすることで、4大に編入後、同じ授業を履修する必要がなくなります。

編入を考えている場合で途中で学部変更した場合、履修科目が増える場合がありますので気を付けて下さい。

アドバイザーが各学部ごとにいて、セメスタごとにアドバイスを受けた上で次のセメスタの履修科目を決めるので、アドバイザーに相談されるのがいいと思います。

短大の編入用カリキュラムは、4年制大学へ移行した際に必要なベース教科となっています。その為、大学へ編入後は、専門の勉強をしていく事が可能になります。

私の場合は工学部への編入でしたので、数学(Calculus I, II, III, Differential Equation, Liner Algebra& Vector Analysis), 物理(General Physics I, & II), 科学(General Chemistry I & II)、Electrical Circuit, Writing for Engineering, そしてliberal arts(一般教養科目) は短大で履修し、ほぼ全ての単位を編入時に移行することができました。

ただし、それぞれの履修した成績は非常に重要で、4大の編入試験を受ける際に大きなポイントとなります。成績が悪いと希望の大学へ編入できないという事も起こります。

私の場合、工学部への編入審査だった為、物理、数学、化学の成績は非常に重要でした。死ぬほど勉強したので、それらの成績はほぼ A, B という結果だったため問題なく希望の大学へ編入することが出来ました。

短大を卒業することで、Associate degree (短期大学士)を得る事ができます。そして、私にとって、それは一つの自信に繋がりました。

4年制大学(4大)‐ college

ここでは、短大からの編入後、bachelor degree(学士学位)を取る為に勉強します。既に短大でベース教科を履修している為、専門の勉強がメインになります。

それでも、いくつか短大では取れなかったベース授業がある為、それらも含めて履修していきます。

短大でも同じく、基本、学部ごとにアドバイザーがいて、各セメスタごとにアドバイザーと話をして次のセメスタの履修科目を決めていきます。そのアドバイスは必須で、それを経て初めて次セメスターの申し込み許可がおります。

取得単位数は学部や学科によって違いますし、成績評価などのルールも違ったりしますので、所属する学部でしっかり確認することをお勧めします。

短大での履修単位 + 4大での履修単位 = 卒業に必要な単位 となります。

4大と短大では様々な事が違っています。その違いや、なぜ短大から4大への編入の道を選んだのか、等をお伝えしていきます。

短大の授業料は4年制大学より安く設定されている

留学生は1セメスターで最低12単位を取ることを定められている為、最低でも12単位は必ず取る必要があります。

NY市立大学は、アメリカ国民で、なおかつNYCに住民票がある学生は授業料が減額されます。同じアメリカ市民でもNYC以外の出身の学生と留学生は減額されませんが、アメリカ人学生はファイナンシャルエイドを受ける事ができます。

私たち留学生はファイナンシャルエイドを受ける事ができませんし、市内に住んでいても、授業料減額の対象にはなりません。授業料を抑えつつ必要な単位を取って前に進んでいく事を選択しました。

短大 ‐ community college

授業料は履修単位 × 1単位あたりの価格 となります。例えば、1単位$350だったとすると、$350x12=$4,200。 それに施設利用費(諸費用)を含めると1セメスタ約$5,000程かかることになります。

4大 ‐ college

NY市立大学では、約2倍くらい1単位あたりの値段が上がります。1単位を$700と仮定した場合、$700 x 12 = $8400。 それに施設消費用を含めると1セメスタ約$9000程かかることなります。

 

1年で春と秋の2セメスターを取るので、2xで算出した金額が1年間の授業料になります。夏休みと冬休みに授業を取らない場合、それ以外の授業料は基本必要ありません。

短大は4大より少人数制クラスで、教授との距離が近い

基本4大は在学生の人数が短大に比べて非常に多いです。ベース教科の中でも何を履修しなければならないかは、各学部や学科によって違いますが、ベース教科は学科に関係なく履修していかなければなりません。

私の大学の工学部には、Civil Engineering, Electric Engineering, Mechanical Engineering, Chemical Engineering, Environmental Engineering, Computer Engineering の学科にわかれています。数学、物理、化学のベースクラスは学科に関係なく C 以上で単位をパスしていかなければなりません。

4大の場合、そういったベース教科の授業は大教室で100人単位で授業を受けます。教授はすべての生徒を把握できません。教授のもとへ足繫く通うことで覚えてもらえる事もあるかもしれませんが、短大に比べると教授との距離は遠くなります。

また、TA (Teaching Assistant ) が大学には存在して、各クラスごとにPhDの学生が、そのクラスを取っている学生をサポートしてくれます。教授によってはTAに学生のサポートを丸投げしてたりします。

反対に短大はベース教科の履修がクラスのメインになりますので、だいたい40人くらいで構成されることが多いです。教授とも距離が近いですし、TAが間に入ることはなかったです。LAB(実験)はLAB専用の講師がいるため、その際はその講師に質問していました。

ベース教科は専門教科を勉強する際に必須科目です。それらが理解できていなければ、専門教科を勉強しても理解できません。非常に大事な教科です。

特に私の場合、元が文系大学出身の為、大切なベース教科を短大で履修することにより、じっくり学べたのでよかったです。

 

4大も専門クラスになると少人数になるので、教授との距離は近くなります。少なくとも私の大学ではそうです。それでも多いと、50人くらいにはなりますが。

短大は授業時間が長い為、授業内でしっかり学ぶ事ができる

短大 ‐ community college

授業によっては、3時間だったりもします。そんな時は教授が間に10分ほどの休憩を入れてくれたりします。だいたい一クラス1時間半~2時間くらいが多いです。それも授業によって違いますが。実験のクラスでは3時間弱くらいだったと思います。

教授も大事な箇所はじっくり教えていたと思います。

4大 ‐ college

あくまでも私が勉強する工学部での授業時間ですが、授業によっては、50分。1時間15分、1時間30分、などです。実験のクラスは4大でも3時間弱くらいですね。

教授はぐっと圧縮した授業をします。質問には答えてくれますが、授業のスピードは短大の授業よりも早いですね。

短大は1クラスの単位設定が4大より大きいものが多く、取る授業を少なくできる

この比較はあくまでもベース教科の比較になりますが、おなじ教科でも短大では4単位、4大では3単位だったりします。そうすると、私たち留学生は短大では3教科、4大では4教科を取ることになります。

3クラスと4クラスでは、正直大きな差です。3教科を勉強するのと4教科を勉強するのとでは、各教科の勉強時間の割り当てが変わってきます。特に期末の時は時間のやりくりが本当に大変です。

4大に移った後に感じたことですが、4大では結構ヘビーな授業内容でも3単位です。特に専門教科は授業内容がヘビーになっていきます。それでも、3単位なんです。

短大時代は1セメスタ3教科が多かったんですが、いまは4教科を取っています。ですが、短大時代に大切なベース教科を3教科単位で勉強できたのは良かったと思っています。

終わりに

私は様々な理由から、短大から4大へ編入するという方法を取り、今現在4大の工学部で勉強しています。私の場合、日本で英米文学科卒なので工学部で勉強するためにはすべてのベース教科(数学、物理、化学)を履修する必要がありました。

もし、私が日本で工学部を卒業していたら、また違った方法で勉強していたと思います。きっと大学院から勉強していたと思います。でも、そうじゃない。だから、私は私のやり方で勉強を続けています。

人それぞれの方法があると思います。私の方法はあくまでも、こういうやり方もあるんだな、程度でお読み下さい。 そして、ご自分にとってベストな方法を見つけて下さい。

 

 

 

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